topics: 2006年7月アーカイブ

先日小児歯科学会雑誌が届きました。
最近裁判になったと報道された、「おしゃぶり」に関する調査報告が掲載されていましたので、書き留めておきたいと思います。

昭和大学小児成育歯科学教室のアンケート調査研究によると、

やめるにあたっての子供の反応は「やめた時期が上がるにつれて『すぐやめた』が減少し、『少し時間がかかったが使わなくなった』が増加している

とのこと。

また、

使用状況とアレルギーの有無は『ない』と回答したものがほとんどであり、各年齢ともおしゃぶり使用状況による違いは認められなかった。

とあります。
(日本小児歯科学会 小児歯科学雑誌 第44巻・第3号 通巻156号 p428
 「おしゃぶりについての実態調査ー第3報 
 1歳2か月児と2歳6か月児のおしゃぶり使用状況と保護者の意識)


歯並びへの影響については

平成15年4月から平成16年3月までの期間に、東京都K区の保健所および保健センターの歯科検診に来所した2歳6か月児459名について咬合状態の診査を行ない、同時に保護者を対象におしゃぶりの使用状況についてアンケート調査を行ない、以下の結論を得た。
1.おしゃぶりの現在使用群では使用経験なし群に比較して開咬の者の割合が明らかに高かった。
2.おしゃぶりを過去に使用していた群では、開咬の割合は少なかった。
3.おしゃぶりの使用開始時期にかかわらず、使用期間が長期に及ぶほど開咬になる割合も高くなった。
4.おしゃぶりのみを現在使用している群は、しゃぶり癖のみを行なっている群に比べ、開咬になる割合が高く、その範囲は広範囲に及び、程度も大きくなっている。

(日本小児歯科学会 小児歯科学雑誌 第44巻・第3号 通巻156号 p434
 「おしゃぶりについての実態調査ー第4報 
 2歳6か月児のおしゃぶり使用状況と咬合関係について)
とあります。

つまり、、、

2歳6か月の時点で、すでにおしゃぶりをやめている人は、余り歯ならびに影響が残っていないけれど、継続使用中の人は、全く使った事のない人に比べて『開咬』=『明らかに歯が咬まないかみ合わせ』に育っている。

さらに、指しゃぶりだけをしている人と比べても『広い範囲、大きな程度』の開咬を引き起こしている。

「ゆびしゃぶり」や「おしゃぶり」には、それぞれ必要な状況があるかもしれませんが、歯並びへの影響は確実にリスクとして存在していると言っていいでしょう。「おしゃぶり」を使われるお母さんには、このリスクを知った上で使って頂きたい、と私は思います。

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