口腔ケア: 2006年3月アーカイブ

これまで、旭川・林歯科医院では訪問診療が必要な方への口腔ケアに取り組んでまいりました。

その過程で、自分で十分なケアをできない人が、清潔な口腔環境を保つ事がどんなに困難であるかを実感しました。また、歯科の専門職でない人が口腔ケアをする事がどれほど難しい事であるかも体験しました。長期入院中の人、施設入所中の人の口腔ケアを、看護職・介護職の方がなさるのには、どれほどの時間的制約があるかもよくわかりました。

けれども、一定の条件を満たした介護保険を利用できる方を除いては、長期的に訪問口腔ケアを受ける事は、現在の保健医療制度の元では難しい事です。なんらかの歯科疾患への治療を受ける場合、その療養のために必要な口腔衛生指導を受ける事はできるのですが、長期入院者や施設入居者が、健康保険の給付によって継続的な歯科の専門家による訪問口腔ケアを受ける事はできないのです。

自分でケアをすることができない方が口腔ケアを受ける事によって、その方のQOLが高まり、風邪を引く事や発熱が減るという現象は、これまでにも数多くの報告があり、私たちも実際にたくさん体験しました。施設の方からも、そのような感謝の言葉をいただいてまいりました。

これは、口腔環境の改善が誤嚥性肺炎を防ぐという事例です。

健康保険による長期の口腔ケアを行なう事はできませんが、これからは、介護保険の認定を受けている方への居宅療養指導としての口腔ケア、施設・病院職員の方への口腔ケアに関する講習会開催等で、多くの方の口腔環境改善、ひいてはQOLの向上のお役に立ちたいと思っています。

これは、私たちに与えられた「ミッション」だと思っているからです。

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