口腔ケア: 2006年2月アーカイブ

林歯科医院に訪問診療のご依頼をいただく方の中には、長期間病院に入院している方がいらっしゃいます。

訪問診療後の口腔ケアは、本来「介護」と見做され、通常は「介護保険」で行ないます。ところが、介護保険の認定は、「居宅ないし居宅に準ずる状態」つまり自宅に住んでいる人に限られています。

ですから、長期間入院している人は、介護保険を利用する事はできません。

とはいえ、訪問診療を終了後そのまま関わりを断ってしまうと、このような方の口の中の状態は一気に元通りになってしまい、短期間で再び何らかのトラブルを抱えて訪問診療のご依頼をいただく事になります。

私たちとしては、できれば定期的に口の中の清掃状態を確認し、ご自分や看護をされる方では難しい清掃のお手伝いをして、その方のQOLを高めると同時に歯科疾患の再発防止に努めたいという気持ちがあります。しかし、現行の「健康保険」「介護保険」のシステムでは、長期入院患者への「口腔ケア」に関する対応は、二つの制度の狭間に取り残されてしまっているように思われます。

長期入院患者の中には、社会的入院と言われる人も含まれており、そのような方は、病院ではない施設に移るべきであるという事も言われています。今回の保険改訂でも、この点への対応は唱われているようです。

どのような立場の方であれ、自分でのケアが難しい方が「口腔ケア」を受けられるようになればよいのですが。

昨日は、先週に続いて、要介護度が低い方を対象とした集団指導のテストケース、第二回目の訪問を行なってまいりました。。今週も、北海道歯科衛生士会の佐々木千雅子先生にいらして頂きました。

先週の指導内容が素晴らしかったので、できるだけ多くの若いスタッフに佐々木先生の指導を見てもらおうという事になり、前回とはメンバーを替えて同行いたしました。

来週からは、私たちのスタッフがこの集団指導を行ないます。佐々木先生のような訳にはまいりませんが、利用者の方に楽しく口腔ケアに取り組んで頂けるようなコースを造りたいと思っています。

介護の必要な方の口腔ケアを徹底すると、独特のにおいが無くなり、介護をする方の精神的な負担が軽減することがあるという話を以前書きました

そのとき、ある友人が、「亡くなった祖母が、口のにおいや乾きを気にしていたけれど、今だったら解決できたのだろうか」という疑問を投げかけてくれました。

実は、この「乾き」と口のにおいには密接な関係があります。
様々な事情で、唾液の分泌が抑えられると、口の中には「こもったようなにおい」が残ってしまい、周りの人よりも本人自身が「におい」を気にすることがあるようです。のどの奥から鼻に臭いが回ってしまうためではないかと言う事です。

唾液の分泌を抑える原因には、常用しているお薬、本人自身の疾患、精神的な緊張など様々なものがあります。その原因にアプローチしたり、唾液の分泌を促進するようなことをしたりするいろいろな解決の手法があります。

もし、ご自身や回りの方の口の乾き、臭いなどが気になるときは、まずかかりつけの歯科医院で相談してみましょう。けれども臭いには、残念ながら、余り多くの歯科医院が取り組んでいません。悩みが深い方は、一度、本田歯科医院のホームページをご覧になってください。

私も、2回ほど本田先生の講義を拝聴しましたが、本当に悩みが深い方の問題を解決する力はないと思っています。上記のホームページには口臭の問題に取り組んでいる歯科医院のリストがあります。そちらをご参照になると、悩みの解決の助けになるのではないかと思います。

介護保険新予防給付への「口腔ケアモデルプラン」作成のためのテストケースとして、遠方の施設にご協力いただく事は、以前にも書きました。昨日はその第一回でした。

今回は、3回のコースで、要介護度が低い方を対象とした集団指導のテストケースです。札幌から、北海道歯科衛生士会の佐々木千雅子先生にいらして頂き、通所でデイケアを受けている方を対象にいろいろなお話、ゲームなどを行ない、口から食べ続ける事の素晴らしさ、そのためのトレーニング方法などをお伝えしました。

先生と一緒に、私どもの口腔ケアスタッフ歯科衛生士3名が同行しお手伝いをいたしました。先生のご指導を間近で拝見する事ができたのは、とてもいい経験だったという事です。

これから3回のコースを行なって、新予防給付に乗っ取った旭川・林歯科医院での集団指導プランを立案したいと思っています。

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