口腔ケア: 2006年1月アーカイブ

旭川・林歯科のスタッフが最初に口腔ケア部門に配属されるとき、歯科の技術ではない様々な壁に突き当たります。訪問が必要な患者さんとのコミュニケーション、家族の方や介護の方との相互理解、不随意の動き、そして、「におい」の問題。

歯がない人、口から食べていない人には口腔ケアは必要ないのではないかというご意見をいただく事があります。これはとんでもないことです。きちんとかたいモノ、繊維のあるモノを噛み砕いて飲み込んで暮らしていない人ほど、口の中は汚れてしまいます。
そして、独特の「におい」が生じます。

ところが、週に一度の口腔ケアを続けるうちに、この「におい」がなくなっていきます。もちろん、日常のケアのレベルが歯科衛生士の指導によって向上していきますし、週に一度徹底的にきれいにすることで日常のケアの負担も軽減して行きます。
すると、ケアが必要な人、独特の「におい」がなくなってくるのです。

訪問歯科治療終了時に口腔ケアをお薦めしても、介護にあたる方々に懐疑的な態度をとられる事が多々あります。それが、この「におい」の減少によって、ケアに対する評価があがり、「とても感謝される」とスタッフが皆、言っています。

林歯科医院で、以前、訪問診療、訪問口腔ケアにうかがったことがある病院にお勤めだった先生が、最近、他の地方の病院長に就任されました。この方から、先日、口腔ケア講習会のご依頼がありました。現在の病院の「におい」の解決のためには口腔ケアが不可欠であると思われたそうです。

このようなご依頼をいただき、大変光栄に思いますし、口腔ケア担当スタッフ全員の努力のたまものであるとありがたく思います。

今朝の新聞に、この春からの介護保険改訂の説明がありました。

旭川・林歯科医院が、現在最も力を入れている口腔ケアの部門にも関わる事ですので、しっかり目を通しました。なかなか難しい情報で、なるほど斉藤美香歯科衛生士が、説明に苦慮するはずです。

さて、この新予防給付を念頭に置いて、林歯科医院では、新予防給付の口腔ケアプラン立案についての取り組みを始めました。

林歯科医院からの訪問診療ができる半径16キロメートルを超えているので訪問診療や訪問口腔ケアはできないのですが、遠方にある施設から口腔ケアプラン立案についてご相談をいただいています。そこで、診療ではなく、口腔ケアプランのモデルケースとして協力する事にいたしました。

今回の予防給付への対応方法にはよくわからない点もあり、今回の依頼では新予防給付へのモデルプラン作成とするためもあって、様々な新機軸を打ち出しています。この予防給付で、歯科医院と歯科衛生士がどのような役割を果たすのか、しっかり見つめて行きたいと思います。

2月に入ってから3回のトライアルを行ない、再検討を行なう予定です。
4月からの新予防給付に間に合うよう、これからまた忙しくなりそうです。

旭川市・林歯科医院が、口腔ケア部門を設立してから、まもなく5年になります。

当初は、回りに口腔ケアに取り組んでいる人も見つからず、指導してくれる人とてなく、本で学び、講習会で学び、そこで知り合った方に教わり、そして、なにより患者さんに教わって、少しずつ林歯科医院の口腔ケアのスタイルが確立しました。

現在、新卒で入ってきた歯科衛生士は、まず診療室内で基本的な歯科衛生業務とアシスタントをマスターし、それから訪問診療のアシスタント業務につきます。この訪問診療のアシスタントをしながら、帯同する歯科医師の指示で、患者さんの口腔衛生指導を行なうのが口腔ケアへの第一歩です。

この時点では、実は、歯科衛生士学校ではほとんど口腔ケアの手法の実際については学んでいない状態です。が、それにもまして、口腔ケアに入るときの大きな壁は「におい」です。今でも口腔ケア院内講習のときに、斉藤歯科衛生士がスライドを見せながら笑いますが、私自身、初めて施設の方の口の中を見るとき、その「におい」には圧倒され、涙目になりました。一方では、口腔ケアが施設に受け入れられる第一歩はこの「におい」の消失なのですが、その話はまた次の機会にいたしましょう。

この壁を乗り越えて、2年目の歯科衛生士は、院内業務と訪問診療業務に携わりながら、口腔衛生管理・指導のスキルを身につけます。

そして、いよいよ3年目。
口腔ケア班に週に一回参加し、口腔ケア業務を学びます。はじめは、先輩と一緒に二人で一人の患者さんのケアを行ない、次第に難易度の低い症例を引き継いで担当して行きます。

まもなく4年目になる歯科衛生士であっても、まだまだ難易度の高い方の口腔ケアを一人で行なう事は困難です。歯科衛生士としてのスキル以外に、様々な知識と人生経験が求められる職場だからです。このように一人の新卒歯科衛生士が、一人前の口腔ケア技術を身につけるまでには、様々な面での成長の時間が必要です。

ですから、反対に、歯科衛生士としての熟練を経た後職場からはなれ、家庭に入り地域の中で様々な人生経験を重ねた方が、その人間としてのスキルを生かせる職場でもあります。口腔ケアの業務のトレーニングを受けて、これまでに数名の方が歯科衛生士として職場復帰を果たされています。

林歯科医院は、これからの高齢化社会の中で、きっと求められるであろう口腔ケアの技術をもった歯科衛生士の育成にこれからも努めてまいります。

明日は、いよいよ斉藤美香歯科衛生士の福岡での発表です。昨日の夜はかなり雪が降っていたのですが、現在は晴れているようです。飛行機のフライトに支障がないといいのですが。

さて、斉藤は、昨年北海道の歯科衛生士会の代表として、日本歯科衛生士会職能別研究会でこの4月からの介護保険新予防給付制度における口腔ケアについて学んできました。

かなり複雑なシステムで、学んできた事を歯科衛生士会で報告するための資料作りに本人も四苦八苦しているようです。11月に学んできた事ですが、まもなく行なわれる歯科衛生士会での発表資料がようやくできましたとの報告を、最近受けました。

今回の福岡での講演会では、この予防給付のシステムの中で、『歯科衛生士に期待されている役割は何か』について、お話できるようです。

topicsをお伝えするのが間に合って、よかったと思います。

先ほど、口腔ケア班の統括主任歯科衛生士・ケアマネージャーの斉藤美香が、帰宅前に院長のところに顔を出しにきました。

明日から三日間、福岡に講演のため出張するので、その挨拶です。福岡の医療法人天幸会 小児歯科つばき(宗像市栄町3-4)さんの主催で口腔ケアの講習会が開かれ、諸先生方に混じって、お話する事になったのは、以前にもブログに掲載しました。

【日時】    2006年1月22日(日) 12:30開演
        (12:00開場)
【場所】    福岡医科歯科技術専門学校
        (福岡市東区水谷1丁目21番1号)
【スケジュール】
12:45〜13:45 「要介護者の口腔ケア〜その効果と必要性〜」
          斉藤 美香 先生
          林歯科旭川歯科相談センター歯科衛生士
13:55〜15:25 「高齢者の栄養問題と口腔ケア」
          藤本 篤士 先生
          医療法人渓仁会西円山病院歯科診療部長
          北海道大学大学院歯学研究科非常勤講師
15:40〜17:10 
    「…おいしく食べる…を支援する歯科医療をめざして」
          栂安 秀樹 先生
          つがやす歯科医院院長
          帯広大谷短期大学専任講師
17:10〜     質疑応答

お問い合わせは
     FAX: 0940−35−2852
TEL: 0940−35−2852 

明日、札幌で所用があり、あさっては診療の予定があるので、私が参加するのはとても無理だと思っていたのですが、調べてみると札幌発着でかろうじて日帰りできる事がわかりました。フライト時間の関係で、最後までは聞けないのですが、急遽受講させて頂く事にいたしました。
栂安先生、藤本先生のお話をうかがうのが、とても楽しみです。

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