歯の治療: 2008年3月アーカイブ

先週土曜日の午後は保団連、今日は歯科医師会の講習会。
保険診療報酬の点数が改訂された説明を聞きにいってきました。

大きく変わったのは、各疾患ごとの指導料が概ね一括化された事。そのために高くなったものもあれば、低くなったものもありました。

2年前の06改訂で大幅に変更されたもので復活していたものがちらほら。
この復活させ方が、なんというか、全く無くしておいて、復活させたけど前よりは低い。でも0から復活するとすごく増えたように錯覚させられてしまうという情けなさ。

今回、大笑いしたのが、前歯の仮の冠。
型を取ってからの間の仮の冠の点数は今まで設定がなかったのが、なんと

300円も!


すごいですね!
しかも、そのぶん、できあがった冠の医療費が300円よりは少ないけれど限りなく近く下げてあると言うわざとらしさ。何か、お役所らしいギャグなのでしょうか。

そうそう。
私が歯科医師になって、もうすぐ25年、この間で初めて乳歯の抜歯の点数が10点=100円あがりました。
120点の10点増で、8%強のアップ。この25年間で、消費税が導入され、3%から5%に上がりましたが、その間一度も上がらずに来たのに、今回はなんと8%も。
全体では、1%にも満たない増加ですから、大増加というべきなんでしょうね。

「おしゃぶり訴訟」とは、
横浜の女児(2008年現在7歳)が3歳4ヶ月までドイツ製コンビ社販売のおしゃぶりを一日12〜15時間継続使用した結果、咬合・機能に不具合が生じたとして、女児と母親がコンビ社を相手どって行っていた訴訟です。

昨日判決が出て、mixiでは、親の使用のさせ方がおかしいと言う意見が大半であり、それには私も同意します。
しかし、使用状況がもっと短い人でも、期間が長くなれば歯並びに対する影響は出てきます。

判決についての記事を引用します。

読売新聞から
おしゃぶりの悪影響で提訴、母子とベビー用品メーカーが和解

 

歯のかみ合わせが悪くなったのは、おしゃぶりを長時間使用したためだとして、横浜市内の女児(7)と母親が、おしゃぶりを販売したベビー用品メーカー「コンビ」(東京都台東区)に治療費など約900万円の支払いを求めた訴訟は21日、東京地裁で和解が成立した。

 原告代理人によると、おしゃぶりが子どもの歯やあごに与える影響について、同社が専門家と連携して調査研究に努めることなどが和解条件に盛り込まれた。

 訴状などによると、女児は同社が販売したおしゃぶりを1日10時間以上、約3年8か月間使用。歯並びやかみ合わせが悪くなり、主治医から「おしゃぶりが原因」と指摘された。
(2008年3月21日22時12分 読売新聞)

スポニチアネックスから
「おしゃぶり」訴訟が和解

 おしゃぶりを長期間使い続け、かみ合わせが悪くなったなどとして、横浜市の7歳の女児と母親が製造物責任法などに基づき、販売元の大手ベビー用品会社コンビ(東京)に約900万円の損害賠償を求めた訴訟は21日、東京地裁(菅野雅之裁判長)で和解した。

 原告側代理人によると和解条項には「安全性の高い製品提供ができるよう、改良や適切な表示、情報提供の実現に向け真摯な努力の継続を確約する」ことなどが盛り込まれた。金銭の支払いも含まれたとみられる。

 訴状によると、おしゃぶりはドイツのメーカーが開発しコンビが輸入。女児は生後2カ月ごろから1歳まで1日約15時間使用。その後も3歳10カ月で歯科医に止められるまで就寝中に使い、かみ合わせの悪さやあごの変形、舌足らずの発音などの症状が残った。

 原告側は「訴訟も一つの契機となり、おしゃぶりの長期間使用が歯並びなどに悪影響を与えることが知られ、母子手帳にも記載された。コンビも注意喚起の表示をするようになり成果があった」としている。
[ 2008年03月21日 20:00 速報記事 ]


小児歯科学会での研究発表について
「おしゃぶりの歯並びへの影響」小児歯科学会誌から
に記載していますが、「2歳6か月の時点で、すでにおしゃぶりをやめている人は、余り歯ならびに影響が残っていないけれど、継続使用中の人は、全く使った事のない人に比べて『開咬』=『明らかに歯が咬まないかみ合わせ』に育っている。」という研究結果が出ています。

また、社団法人小児科医会のページにも、小児歯科学会のページにも、
「小児科と小児歯科の保健検討委員会」の見解として次のような記載があります

おしゃぶりについての考え方

平成17年1月12日
                        小児科と小児歯科の保健検討委員会

はじめに
 最近「おしゃぶりは舌や顎の発達を助けて鼻呼吸を促す」という宣伝文句やフォルダーを付けたファッション性が受けてか、乳幼児におしゃぶりを与えている親が多い。また乳児が泣いたときに泣き止ます手段としておしゃぶりを使用している母親をよく見かける。小児歯科医は指しゃぶりほどではないが、おしゃぶりを長期に使用すると乳歯の噛み合わせに悪影響を与えると考えている。子どもを育てる母親からみると便利な育児用品でもある。親子のふれあいが大切な乳幼児期に口を塞いでおいてよいのだろうかという疑問もある。


後略

全文はこちらのPDFで→
おしゃぶり、指しゃぶりの使用年齢と歯並びへの影響への調査データもあります。

小児歯科医療の現場でも、イオンのような大型スーパーでも、おしゃぶりを使用している3歳近い子供には出会います。私が気にしているからプライベートでも目につくのかもしれませんが。

患者さんのお母さんに「こういう影響があって、コンビが裁判をされているんですよ」と伝えると全くご存じない事も多いのです。

この裁判が契機となって、
・母子手帳におしゃぶりの歯並びに対する影響が明記された
・おしゃぶりの使用上の注意に、歯並びに対する影響が明記された

このことは評価していい事だと思います。

今日は、たまたま、大人の歯の数がそろっていないお子さんが二人続けて来院されました。

一人は以前から通院中で前から分かっていた方。
もう一人は永久歯の生える位置がずれて乳歯が抜けずに来院され、
歯の数を確認するためにレントゲンをとったら永久歯が1本足りなかった方です。

いみじくもお母様が
「そういう人がいると聞いた事はあるけれど、うちの子がそうとは思っても見なかった」
とおっしゃいましたが、誰もが乳歯はちゃんと生え変わるものと考えています。

けれど、普通の方が思っているより、永久歯の数が少ない方、多い方はたくさんいらっしゃいます。
本人も気づかずに大人になって、すこし隙間のある歯並びになっていたり、乳歯がずーっと残っていたり、
そういう事もあるものなのです。


永久歯がないときどうするべきか?悩むところです。

 他の歯の生え変わりのとき一緒に抜けて、そのままスペースが閉じてしまい、
 ちょっとバランスがわるいけどそのまま。
 年齢が高くなってから抜けてしまい、隙間をブリッジやインプラントで補う。
 早くに乳歯を抜いて、矯正して閉じてしまう。
 とりあえず、何もせずに、持つところまで持たせる。

1本、2本であればいろいろ方法は考えられますが、多数の歯がない事もあります。
どこまで持つかわからなくても、「せめて乳歯が残っていてくれたら」と思った事もあります。

「どうせ抜けるから」と思わずに乳歯も大切にしてください。

ゴールデンルーラーを購入しました。
080306.jpg
これこれ。

え?何?

ゴールデンルーラーは、黄金比を測るための道具です。
黄金比@wikipedia

何に使うかと言うと、審美的な歯科治療のために、比率を測るんですね。
先日のニューロマスキュラーの講習会で、教えていただきました。

ゴールデンルーラーについては→東京歯科産業・ゴールデンルーラーをご参照下さい。

12月にスタッフ2名が受講・受験したホワイトニングコーディネーター。ようやく認定証と
DSC02609.jpg

このかわいいバッジが
JAED.gif

届きました。

ホワイトニングコーディネーターになった2名が、旭川・林歯科のホワイトニングをリードし、患者さんたちのご相談にお応えしています。

ホワイトニングについて知りたい!
と思ったら、林歯科のホワイトニングコーディネーターにご相談下さい。

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